吉岡美術 | 骨董品買取ブログ
根付の高額鑑定ポイント 2021年1月6日

根付の高額鑑定ポイント

根付のイメージ

寒の入りとともに寒さもいよいよ厳しくなる季節となりましたが皆様はいかがお過ごしでしょうか。

この時期は年末年始を経て、家の片付けや倉庫整理などが捗ったのではないかと思います。そんな折に、家の中から価値のありそうな根付が出てきた、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。

根付は江戸時代に誕生した装飾品の一つで、着物から袋を吊るして持ち歩くための留め具として多くの方々に愛用されていました。また、根付はその実用性だけでなく、装飾性も重視されていたため、美術品としても高く評価された品物となります。

海外でも「NETSUKE」という愛称で親しまれ、専門のコレクターが存在するほど、世界中に人気のあるジャンルとなっていますので、お手持ちの根付にも、もしかしたら驚くほどの大きな価値がつくかもしれません。

今回の記事では、根付の高額買取につながる、重要なチェックポイントをご紹介いたします。

目次

  1. 根付とは?
  2. 根付の買取市場
  3. 根付の査定ポイント
  4. 古根付である
  5. 有名作家が作成したものである
  6. 作品の状態(なれ)
  7. 付属品を揃える
  8. 高額買取されやすい根付の種類
  9. 象牙
  10. 形彫根付
  11. 面根付
  12. 根付の価値を見抜くことは難しい

根付とは?

根付のイメージ

先述の通り、根付とは元来、着物から袋を吊るして持ち歩くための留め具として流行していました。

ですので、お持ちの品が「紐を通せそうな穴が2つ開いている手のひらサイズの彫刻品」であれば、高い確率で根付だと思っていただけたらと思います。

携帯電話や財布などにつけるストラップの元祖とも言われており、根付と知らずに携帯電話やお財布などに付けている、なんて方もいらっしゃるかもしれません。

また、根付は作られた時代によって「現代根付」と「古根付」に分類されています。

古根付は日常的に着物を着用していた時代に作られたものを指しており、実用性と装飾性を兼ね揃えたものが多く、反対に明治以降に作られたものを指す現代根付は観賞用に作られていることが多いため、美術工芸品としての役割を持っています。

モチーフとしては動物や昆虫、花、十二支、伝説の生き物、人物、ことわざ、縁起を担いだもの、魔除けなど、身近な物から架空の生き物まで多様であり、また、黄楊・黒檀などの木材や、珊瑚、陶磁器の他に象牙、鯨の歯、鹿の角などといった動物の一部分など様々な素材で作られています。

そのため高額買取に至るには、素材が優れたものであったり、著名な作家によるものであるなど、一定の条件があります。

根付の買取市場

買取市場のイメージ

明治以降、服装が着物から洋服へと変わるにつれ、根付の需要も減りはじめました。それに伴い根付専門で生業をたてている職人も日々減少しています。

しかし、職人の減少とは裏腹に、海外では現代においても非常に高い評価を受けており、オークションなどを通じて多くの根付が売買されているため根付の価値は上昇しています。

ですので根付の買取ポイントを押さえることが高額買取につながります。

根付の査定ポイント

それでは、骨董品や美術品として価値の高い根付はどんな特徴があるのでしょうか。ここでは、評価が高くなりやすい根付の特徴をご紹介いたします。

古根付である

古根付のイメージ

繰り返しになりますが、根付は作られた時代によって種類が異なります。

どちらも装飾性に優れており、美術品としての価値がありますが、中でも古根付には骨董的価値も加わるため、現代においては非常に貴重なものとされており、現代根付よりも高額買取が期待できます。

現在の国家条例では動物の一部を根付の素材として加工したり製造することができないため、象牙・鯨の歯・鹿の角などといった動物を使用した素材で作られている場合は古根付の可能性が高いと言えます。

有名作家が作成したものである

根付職人のイメージ

根付は多くの著名な作家達が製作しました。その為、数多くの名作を生み出した著名な作家によって作られた品であれば、当然その価値は高くなります。

特に海外で人気を集める内藤豊昌や大原光廣、他にも山口友親・原舟月・出目右満・平井汲哉・寿玉・鈴木東谷・幸正らといった人気作家によって描かれた根付は骨董品として高い価値がつきます。

作家名が確認できる印や銘が共箱や鑑定書などに記載されていることが多いので、是非一度、ご確認ください。

作品の状態(なれ)

根付のイメージ

一般的に骨董品は綺麗な状態でないといけないと思われがちですが、根付は使っていた時に付いた擦れなどを「なれ」と呼び、綺麗なものより「なれ」を感じられる作品を好む方もいらっしゃいます。

そのためお手元の根付が擦れているなどの場合でも一度鑑定に出されることをお勧めします。

付属品を揃える

根付と付属品のイメージ

根付には、鑑定書や箱などの付属品が付いていることがあります。

特に作家物の場合は、作家名・作品名が記された証明書や、サインや落款入りの共箱があると本物である証になります。

これらの付属品が揃っていると次の買い手から需要が高まることから、買取額が高くなりやすいです。

高額買取されやすい根付の種類

象牙

象牙の根付のイメージ

様々な素材で作られている根付の中でも特に象牙で作られた品は価値が高く、根付の売買価格で最も高額だったものも象牙の根付だと言われています。

ただ、象牙の根付は贋作が多く「中国・香港で出回っているものはほとんどが偽物」と言われているため、本物か贋作か判断ができない場合にも一度鑑定に出されてみてはいかがでしょうか。

形彫根付

形彫根付のイメージ

動物や人物などを立体的に彫った形彫根付は、コレクターからの人気も高く、精巧な彫りが施された根付は高額で取引されることも少なくありません。

面根付

面根付のイメージ

面根付は般若、能面、おかめ、鬼、七福神などの仮面を縮小して根付に仕立てたもので、製作時に精巧さが求められるため、そもそもの元値が高い場合が多く高額買取が期待できます。

根付の価値を見抜くことは難しい

時代とともに用途が変化してきた根付は、用途に合わせて素材や種類が変化し、また、高級素材や有名作家においては贋作も多いため、正しく見極めるためには鑑定士の実力が問われるジャンルの一つとなっています。

先述してきました通り、根付は卓越した技術や素材で作られる装飾品であるため、骨董買取でも重要な芸術品として高価買取となります。

吉岡美術では、過去30年で計数百万点以上の品を見極めた、骨董品買取業者としての歴史と経験があります。「”手持ちの品が高額な品かわからない”、”古くて汚れているけど価値があるの?”」などのお悩みやご相談があればぜひお気軽にお問い合わせください。

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