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印籠の高額鑑定ポイント 2021年2月9日
印籠の高額鑑定ポイント
厳しい寒さが続いておりますが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
再び緊急事態宣言が発出され、年末年始を過ぎても家にいることが増えた方もいらっしゃるかと存じます。また、外出自粛の機に家の片付けや倉庫の整理が捗ったという方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、 テレビドラマにも登場する、皆様にとっても馴染みの深い骨董品の1つである“印籠”の高額買取につながる重要なチェックポイントをご紹介いたします。
印籠は元来、その名の通り印や印肉をいれる容器として使用されていましたが、次第に常備薬を持ち歩くための道具に変わり、日本中で幅広く愛用されました。
薬を入れる道具へと用途が変わったことで印籠は次第に小型化し、様々な装飾が施されるようになりました。
そのため、お手持ちの印籠も、もしかしたら驚くほどの高い価値がつくかもしれません。
目次
- 印籠とは?
- 印籠の買取市場
- 印籠の査定ポイント
- 江戸時代に作られている
- 装飾の有無
- 有名作家である
- 付属品を揃える
- 根付の価値を見抜くことは難しい
印籠とは?
先述の通り、印をいれる容器から常備薬を持ち歩く道具へと変化した印籠ですが装飾性が重視されるようになるにつれ、江戸時代になるとファッションアイテムとしても使用されていたようです。
現代でいうところの凝ったデザインの腕時計を身に着けるような感覚で携行していたのではないかとも言われています。
次第により高い装飾性が求められるようになり、漆絵・蒔絵・箔押し・堆朱・螺鈿・彫金といった装飾が施されたり、名工と呼ばれる職人によって制作されてきました。
そのため高額買取に至るには、優れたデザインのものや著名な作家によるものであるなどいくつかのポイントがあります。
印籠の買取市場
印籠は明治維新以降、着物文化の衰退とともに価値を大きく失ってしまったため、不要品として大量に海外のコレクター達へ流出してしまいました。
そのため、今日の日本市場においては絶対数の少ない非常に価値の高いアイテムになっています。
さらに印籠として希少性の高い特徴を持つ品であれば、高額買取が期待できます。
印籠の査定ポイント
それでは、骨董品や美術品として価値の高い印籠はどんな特徴があるのでしょうか。ここでは評価が高くなりやすい印籠の特徴をご紹介いたします。
江戸時代に作られている
印籠は歴史的な価値が重要視されることが多く、どの時代の印籠であるかという点が重要なポイントになります。
特に、工芸技術が飛躍的に発展した江戸時代の印籠は華やかなデザインも多く骨董品としての価値もプラスされていくため、より高値で買取られる可能性があります。
装飾の有無
漆絵・蒔絵・箔押し・堆朱・螺鈿・彫金など、装飾が施された品は高額査定につながりやすく、中でも緒締や根付との相性が良いものは人気も高いため高額買取が見込めます。
有名作家かどうか
印籠においても数多くの名作を生み出した著名な作家によって作られた品であれば当然その価値は高くなります。
特に尾形光琳・小川破笠・梶川家・幸阿弥家・古満家・飯塚桃葉・堆朱楊成・柴田是真らといった人気作家によって描かれた印籠は骨董品として高い価値がつきます。
著名な作家が製作した印籠には共箱などに記載されている他、本体下部分に小さく銘と印が朱塗・蒔絵で入っている場合もありますので、ぜひ一度確認してみてはいかがでしょうか。
付属品を揃える
印籠には鑑定書や箱などの付属品が付いていることがあります。
特に作家物の場合は、作家名・作品名が記された証明書や、サインや落款入りの共箱があると本物である証になります。
これらの付属品が揃っていると次の買い手から需要が高まるため、買取額が高くなりやすいです。
印籠の価値を見抜くことは難しい
用途が変化してきた印籠は装飾品としても使用されていたため、名工と言われる職人が制作した品や、またその贋作も多く、正しく見極めるためには鑑定士の実力が問われるジャンルの一つとなっています。
吉岡美術では、過去30年で計数百万点以上の品を見極めた、骨董品買取業者としての歴史と経験があります。「”手持ちの品が高額な品かわからない”、”古くて汚れているけど価値があるの?”」などのお悩みやご相談があればぜひお気軽にお問い合わせください。